2016年度の活動報告(成果と課題)

2016.2.25総会資料

1 北山公園の水環境の改善と在来生物の保護に取り組んできました

今年度は、北山公園の生物多様性を保全していくための基礎的な調査として、生物調査が実施されました(市の委託事業としてNPO birthが実施)。生物調査は両生類、爬虫類、魚類、トンボ類、希少植物を中心としたもので、この調査結果を基に、公園の目標とする環境や保全対象種等について検討していこうとするものです。調査結果(中間報告)では、多くの希少種が確認された一方、多くの外来種が確認されています。これまでの調査結果を踏まえ、北山公園整備計画等意見交換会(いわゆる「川端会議」、以下「川端会議」と記載)の場で、市から外来生物防除事業などの提案があり、具体的な対応策について検討がはじまったところです。

北山公園に生息、生育する在来生物(絶滅危惧種=特にトウキョウダルマガエル等のカエル類など)を守っていくため、また、生物多様性を保全していくために、引き続き通年での水(流水と止水)確保を目指してきました。今年度、実施中の水量調査(市の委託事業としてNPO birthが実施)では、春〜秋にかけては一定の水量が確保されているものの公園内で水漏れが多い事などがわかってきています。冬の渇水期の問題も含め、引き続き川端会議の場で検討していくことになります。

北山公園に生息、生育する在来生物(絶滅危惧種=特にトウキョウダルマガエル等のカエル類など)を守っていくため、また、生物多様性を保全していくために、引き続き通年での水(流水と止水)確保を目指してきました。今年度、実施中の水量調査(市の委託事業としてNPO birthが実施)では、春〜秋にかけては一定の水量が確保されているものの公園内で水漏れが多い事などがわかってきています。冬の渇水期の問題も含め、引き続き川端会議の場で検討していくことになります。

北山公園に生息、生育する在来生物(絶滅危惧種=特にトウキョウダルマガエル等のカエル類など)を守っていくため、また、生物多様性を保全していくために、引き続き通年での水(流水と止水)確保を目指してきました。今年度、実施中の水量調査(市の委託事業としてNPO birthが実施)では、春〜秋にかけては一定の水量が確保されているものの公園内で水漏れが多い事などがわかってきています。冬の渇水期の問題も含め、引き続き川端会議の場で検討していくことになります。

北山公園に生息、生育する在来生物(絶滅危惧種=特にトウキョウダルマガエル等のカエル類など)を守っていくため、また、生物多様性を保全していくために、引き続き通年での水(流水と止水)確保を目指してきました。今年度、実施中の水量調査(市の委託事業としてNPO birthが実施)では、春〜秋にかけては一定の水量が確保されているものの公園内で水漏れが多い事などがわかってきています。冬の渇水期の問題も含め、引き続き川端会議の場で検討していくことになります。

ウシガエルやミシシッピアカミミガメ(以下、アカミミガメ)など外来生物の駆除についても継続的に取り組んできました(後述)。

2 北川や北川流域の環境の改善に取り組んできました


北川かっぱの会では、「アユが遡上する北川」を目標に、11月の土木学会市民普請大賞準グランプリ獲得を契機として、北川の落差工(小さなダム)解消プロジェクトをスタートし、北山公園善行橋下にある魚道の下流側にある5箇所の落差工について調査を実施しました。今後、落差工解消に向けた具体策について検討していくことになります。

北川かっぱの会では、「アユが遡上する北川」を目標に、11月の土木学会市民普請大賞準グランプリ獲得を契機として、北川の落差工(小さなダム)解消プロジェクトをスタートし、北山公園善行橋下にある魚道の下流側にある5箇所の落差工について調査を実施しました。今後、落差工解消に向けた具体策について検討していくことになります。

北川最上流部、狭山公園内「たっちゃん池」の外来生物防除について、公園管理者等との意見交換を行ってきた結果、1月にかいぼりの実施に至りました。今回のかいぼりでは、5年前のかいぼり時に駆除しきれなかった特定外来生物のオオクチバスや国内移入種のコイやフナ類を駆除することができたこと、当日は多くの市民団体の方々がボランティアとして集まり、多くの一般市民が見学に集まるなど大きな成果があったと思われます。

八国山緑地について、年末から都の事業による「多様な生物が生息する都市公園づくり事業」の工事が着手されました。工事の内容は、前年度実施された八国山緑地の保全や利用に関する委員会で出た意見等が反映されたものとなっています。具体的には、二つ池周辺を重点地区にして水辺の保全や萌芽更新による雑木林の保全を図り、併せて里山体験林を整備。その他の区域についても常緑樹の伐採や下草の管理等で雑木林の保全を図っていく樹林ゾーンと、原っぱを中心とした草地ゾーンとしていくなどの内容となっています。当会としてもその実施について、引き続き前向きに協力していく必要があると思われます。

観光を振興しようとする立場から、多摩湖堤体にシバザクラを植えようとする動きがあります。管理者の都水道局は否定的な見解を出してはいますが、生態系保全の視点から注視していく必要があります。

3 外来生物の防除

引き続き、北川や北山公園など流域の外来生物の防除に取り組んできました。北山公園内「しょうちゃん池」などで繁殖しているアカミミガメの防除については、一昨年以降の捕獲数が減少してきていますが、新たに製作した日光浴ワナで捕獲を継続し、昨年は2個体を捕獲しました。一方、北山公園では特定外来生物のウシガエルや要注意外来生物のアメリカザリガニが多数繁殖しているため、その防除策を強化し、カゴアミを使って捕獲するとともに、北山わんぱく夏まつり時には「ウシガエル捕獲大作戦」を開催し、子どもたちも巻き添えにしながらの捕獲活動を行ってきました。昨年は、ウシガエル(成体)43、ウシガエル(幼生)192、アメリカザリガニ約760個体を捕獲しました。

北川で繁殖している特定外来生物オオフサモの駆除については、駆除作業を行う人員が限られていることから、昨年は実施を見送りました(再掲)。今後は、参加して楽しめるようなイベントとしていくなどの再検討が必要と思われます。

北川で繁殖している特定外来生物オオフサモの駆除については、駆除作業を行う人員が限られていることから、昨年は実施を見送りました(再掲)。今後は、参加して楽しめるようなイベントとしていくなどの再検討が必要と思われます。

外来生物を防除していくためには、市民に対して外来生物の現状と問題点をより強力にアピールしていく必要があると思われますが、北山公園水と緑の掲示板や「北川ルール」の看板、かっぱ通信などでアピールを継続してきました。



4 北川および周辺環境の環境変化を捉えるため、北川の水質や投棄ゴミと併せて、周辺でみられる鳥類などの生息状況について継続的に調べてきました。

【水質調査】

6月5日の全国の川・一斉調査に参加し、例年と同様に北川と前川の調査を担当しました。

水中の有機物量の指標となるCODの値は、北川では調査した5地点すべてで4mg/Lで、ここ数年の低めの傾向から一段階悪化した結果となりました。北川や前川の水質への負荷は、主に家庭排水の直接流入によるものと推測します。今年度調査時に流量が少な目であったことを考え合わせると6月初旬までの降雨量がここ数年に比べて少なかったのかもしれません。経時的な比較をするためにはできるだけ同じ条件下(曜日・時刻)で行うことと、水量が多い程値が下がる(良くみえる)ため、調査日前の降雨などによる流量の状況を加味した考察が出来るようにしておくことが大切と思われます。

【ゴミ調査】

  北川水辺倶楽部が主体となって毎月実施している「定例川そうじ」では、平成11年度(1999年)から収集したゴミの量を継続して記録してきました。収集した全体のゴミの量は16年度(2004年)の29袋をピークとして、その後は概ね減少傾向で推移してきています。そして本年度は、喜ばしいことに9袋で最少値となりました。収集した全体のゴミの量の内、ペットボトル、ビール・チューハイ類缶、コーヒー・ジュース類缶についても、15年(2003年)をピークとして、その後漸次減少する傾向はみられるものの、依然として100個/月を割れていません。

【生物調査】

@    北川の魚類等:主に8月7日のわんぱく夏まつりの「北川水族館」展示の機会を利用して調べました。投網や手網で捕れた魚は、多い順にトウヨシノボリ(標準和名はクロダハゼに改称)、タモロコ、オイカワ、ギンブナ、ドジョウなど11種類で、主な生息種や組成は例年とほぼ同様の傾向でした。

トピックスとしては・・・・遙か下流と行き来する種類として、ここ4年確認されていたモクズガニは見つけられず。

・北山公園の菖蒲池周辺が生育場として重要視されているトウキョウダルマガエルが、5年ぶりに2個体夏祭り時に採捕され、みんなで確認後、放流しました。

・昨年に引き続き、しょうちゃん池に生息する在来種と外来種(ミシシッピアカミミガメ、アメリカザリガニおよび特定外来生物のウシガエル成体・幼生(オタマジャクシ)など)の生息状況の調査と駆除を市民ボランティアの方たちの協力を得ながら行いました。昨年度から導入した、夏まつり時に懸賞付きで行う「ウシガエルやアメリカザリガニの捕獲大作戦」では、子供たちによってウシガエル幼生やアメリカザリガニをたくさん採捕することができました。

ミシシッピアカミミガメやウシガエルは手強い相手で、今後も継続的な取り組みが必要です。

A  北川の底生生物(川底の泥中や石の裏などに棲む生き物):今年度は例年参加している全国水生生物調査には参加できませんでした。

B  北山公園周辺の陸域生物(鳥類・チョウ類・トンボ):有志の任意観察結果を主体に、夏まつり、みどりの楽校、市内小学生の環境学習(主に62月の土曜講座など)などのイベントの際のデータなどが当会HPからリンクされています。10年程のデータの蓄積により、八国山を含めた当会のフィールドの鳥類・チョウ類・トンボ相が明らかになってきました。その結果、都心からわずかな距離にあるにも関わらず、豊かな生態系が今なお残存していることがわかりました。また、水域のウシガエルなどとともに、陸域でもガビチョウやアカボシゴマダラ等の外来生物の侵入も目立ち、生物多様性の危機が忍び寄っていることが示唆されました。

これらの調査結果の一部は、ホームページで公開しています

5 北山わんぱく夏まつりの開催と環境学習の支援を推進してきました


 
 北川と流域の自然環境の保全や再生のための活動を推進していくために、主として次世代を担う地域の子どもたちを対象とした環境学習への取り組みに 、引き続き力を入れてきました。
  最大のイベントのひとつである「北山わんぱく夏まつり」(
87)は、東村山市など様々な方面からの協力を得て、子どもたちへより多くの楽しいメニ ューを提供することができました。昨年の反省から、本年は実行委員会を早期に立ち上げ、検討・準備をすすめました。また、「夏まつり宣言」により、開 催の意義や、私たちの思いを参加者に伝えました。加えて、夏まつり専用のフェイスブックページ、ホームページを作成し広報しました。ホームページもス マートフォンからのアクセスを意識したものにしました。
  最大のイベントのひとつである「北山わんぱく夏まつり」(
87)は、東村山市など様々な方面からの協力を得て、子どもたちへより多くの楽しいメニ ューを提供することができました。昨年の反省から、本年は実行委員会を早期に立ち上げ、検討・準備をすすめました。また、「夏まつり宣言」により、開 催の意義や、私たちの思いを参加者に伝えました。加えて、夏まつり専用のフェイスブックページ、ホームページを作成し広報しました。ホームページもス マートフォンからのアクセスを意識したものにしました。
  10/28、昨年に引き続き、授業時間内の活動として北山公園を訪れた化成小学校の児童に、北山公園・北川について環境学習支援を実施しました。


6 
市役所や関係団体との連携を図ってきました

昨年も、川端会議などの場で、北川流域の自然環境の保全や再生を目指し、市役所とのパートナーシップの向上に努力してきました。その結果、北川クリーンアップや北山わんぱく夏まつり、北川カヌー(夏まつり)を実施するための北川の堰き止めと撤去作業、北山公園の外来生物対策などについて、市と連携しながらスムースに実施することができました。川端会議の場では、北山公園でのトウキョウダルマガエル等の絶滅危惧種の保護や外来生物の防除、生物多様性を保っていくための生き物調査や指標種の選定、北山公園内の水確保策(流水、止水)、菖蒲田の水抜き問題などについての議論が進みました。

昨年も、川端会議などの場で、北川流域の自然環境の保全や再生を目指し、市役所とのパートナーシップの向上に努力してきました。その結果、北川クリーンアップや北山わんぱく夏まつり、北川カヌー(夏まつり)を実施するための北川の堰き止めと撤去作業、北山公園の外来生物対策などについて、市と連携しながらスムースに実施することができました。川端会議の場では、北山公園でのトウキョウダルマガエル等の絶滅危惧種の保護や外来生物の防除、生物多様性を保っていくための生き物調査や指標種の選定、北山公園内の水確保策(流水、止水)、菖蒲田の水抜き問題などについての議論が進みました。


 今年度は、八国山緑地について都主催の「多様な生物が生息する都市公園づくり事業」が実施となり、八国山緑地の保全や利用に関する計画策定について意見交換を行い、年末からはこれらの計画に基づく伐採や下草刈り、二つ池の浚渫などの作業が始まりましたが、その実施状況について注視していく必要があると思われます(再掲)。

その他、新河岸川水系水環境連絡会と連携し、引き続き6月の全国の川・一斉水質調査に参加するとともに、新河岸川流域しんぶん「里川」への北川関係の原稿作成などにも協力を行なってきました。アカミミガメ対策では認定NPO法人生態工房と連携してきました。また、柳瀬川流域水循環再生市民懇談会や柳瀬川流域ネットワークについても参加してきました。

7 地域への情報発信力を強化するとともに、会員内外の交流の拡大を図ってきました

地域や会員へ情報提供を行っていくために、「かっぱ通信」を年5回発行しました(2、4、7、10、12月発行)。その他、地域への情報発信力をより高めていくために、「(北川の環境を守ろう)ネームプレート」を主要なイベントで着用するとともに、主要な橋に垂れ幕を設置(クリーンアップ、夏まつり)などに取り組んできました。また、ホームページの内容の定期的な更新(月1回程度)、定期的なブログの発信(週2回程度)に取り組んできましたが、より訴求力のある内容としていく必要があると思われます。

北山公園内の「水と緑の掲示板」の掲示を継続し、情報発信力の強化を行ってきました。北山公園・八国山「見どころマップ」では、季節ごとに見ることのできる動植物の写真を掲載し好評でした(春、初夏、夏、秋、冬編を掲示)。ただ、使用しているボード等の劣化がすすみ対応が必要になってきました。

  個々の活動にあたっては、引き続き、会員内外の交流の拡大、会員各自が興味のあるテーマやイベントに参加しやすい体制づくりをめざしてきました。かっぱ通信やホームページ、かっぱブログ、メール、口コミを活用し、イベントや調査、打合せなどへの参加の呼びかけや各活動の実施結果などについて、情報提供の充実化を図ってきました。

  

8 活動する人の層の底辺の拡大に努力してきました

 北山公園や北川流域の自然環境の保全や再生を行っていくためには、活動していく人の層の底辺の拡大、特に若い世代の活動層の拡大を図っていくことが重要です。そのために、北山わんぱく夏まつりや川そうじ(クリーンアップ)、外来生物の駆除、水と緑の掲示板の編集、環境学習の支援など、ボランティア募集を拡大、強化すべく努力してきました。様々な方々に参加していただけるようできるだけ多くのイベントを開催するとともに、ボランティアの募集情報を適切な時期に適切な方法で行っていくことや、積極的な声掛けなどにより、間口の広い受入体制を心掛けてきました。



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