2019年度活動方針
2019.3. 9総会資料
１ 北山公園の水環境の改善と在来生物の保護
北山公園の生物多様性を保全していくために、引き続き活動していきます。まず、しょうちゃん池水際の在来植物植生帯の造成（八国山緑地二つ池の浚渫土の移入等）は、2019年度以降、再度チャレンジすることを川端会議の場で提案し、実施する方向で調整していきます。また、しょうちゃん池奥の湿地環境の改善（しょうちゃん池（南側）から導水すること等）も、次回のかいぼり時に実施できるよう川端会議の場で提案し、実施する方向で調整していきます。
北山公園の生物多様性を保全していくために、引き続き活動していきます。まず、しょうちゃん池水際の在来植物植生帯の造成（八国山緑地二つ池の浚渫土の移入等）は、2019年度以降、再度チャレンジすることを川端会議の場で提案し、実施する方向で調整していきます。また、しょうちゃん池奥の湿地環境の改善（しょうちゃん池（南側）から導水すること等）も、次回のかいぼり時に実施できるよう川端会議の場で提案し、実施する方向で調整していきます。
現在実施されている菖蒲田の水路改修工事（3月工事完了）については、トウキョウダルマガエル等の希少種・在来種の保全を図っていくために極めて重要であることから、工事完了後もその効果（個々の田面ごとに水を抜くことができるのか、生き物が工事区域の内外で行き来ができるのかなど）について注視していきます。
在来生物等の調査は、これまで3年間NPO birthが市から受託して行っていましたが、受託期間が終了する2019年度以降はどうするか、継続的なデータの積み重ねの重要性に鑑みて議論が必要です。
北山公園の西側に位置する北山小と回田小の学校田が廃止になることが明らかになりました（学校田で実際の作業を行ってきていた指導員が高齢化したこと等の理由により、学校田として維持管理していくことが困難になった）。これまで市教育委員会が管理運営を行ってきていましたが、今後、学校田だったところをどうしていくのか、市みどりと公園課が主管課となって検討していくことになりますが、現在のところ市としての方向性は出ていない状況にあります。北川かっぱの会では、北山公園一帯の生物多様性や景観を保全し、優れた自然及び文化遺産を後世に継承していくために、田んぼの形を残していくこと、田んぼを残していくために市民参加（ボランティア）を前提とした稲作の仕組みづくりを模索し提案していく方向とします。また、学校田東側の水田（民有地）部分については2017年以降、稲作が再開されていますが、周囲にはオリーブが植樹されており、今後も動向を注視していきます。
ウシガエルやアカミミガメ、アメリカザリガニなど外来生物の駆除に引き続き取り組みます（後述）。
２ 北川や北川流域の環境の改善
北川では、北川の落差工（小さなダム）解消プロジェクトの中で、落差工の改善策案を検討し、「スッポンの復活・アユが遡上する北川」を目標に、市民プランという形で具体策の提案を行う予定で、基礎データとなる水量調査を継続実施します。
川そうじ（北川クリーンアップ）は、当会にとって中心となるイベントであることから、自治会や他団体との連携等、活動の輪を広げていく方向で工夫していきます。2019年は、北川クリーンアップの認知度を上げていくために、北山小土曜講座で呼びかけを行う方向で検討していきます。
外来生物の防除（後述）も活動の中心になりますが、人為的に放流されたコイについても、在来水生昆虫等の脅威となっているため注視していきます。
北川源流の狭山公園内宅部池では、護岸を湿地帯にし、同池に流入する源流部の湧水地周辺の鳥類の隠れ場の維持する方向で検討されており、その工事の実施に向けて当会としても働きかけを行っていきます。
北川流域を含む東村山市全域について、生物多様性基本法の努力義務である「生物多様性地域戦略」を策定に向けて、具体的な提案内容を検討していきます（H27年3月現在羽村市・あきる野市等62市区町村が策定済）。
３．外来生物の防除
引き続き、北山公園を中心とした流域の外来生物の防除に取り組んでいきます。
今年度も特にトウキョウダルマガエル等の希少種にとって大きな脅威となっているウシガエルやアメリカザリガニの捕獲を継続していくとともに、新たにアライグマ対策についての検討を開始し市や市民に施策の提言を行っていくことを目指します。また、北山公園しょうちゃん池などでのアカミミガメ等の防除活動を継続していきます。さらに、菖蒲まつりなど主要なイベントでのトウキョウダルマガエルを守ろう！キャンペーンや北山わんぱく夏まつりでのウシガエル捕獲大作戦を継続していくとともに、市主催のイベント（一昨年開催の外来種バスターズ入門講座をベースとしたもの。ただし、予算が3月定例市議会で成立することが前提）の開催について市と連携していく方向とします。
外来生物を防除していくためには、市民に対して外来生物の現状と問題点をより強力にアピールしていく必要があると思われますが、前述のトウキョウダルマガエルを守ろう！キャンペーンやウシガエル捕獲大作戦に加え、フェイスブックやかっぱブログ、かっぱ通信、北山公園水と緑の掲示板などでアピールしていきます。
４ 継続的な環境調査の実施
地域の環境の現状を把握して今後の活動に生かしていきます。北山公園内の水路や池などを含めた、水質や魚類や底生生物などの生息状況や、北川に投げ捨てられるゴミの回収を通した種類や量、ウシガエルやアカミミガメなどの防除活動の機会を利用した北山公園や北川での外来生物の生息実態の継続的な把握に取り組んでいきます。また、土曜講座などのイベント時に得られたデータも含めて、記録としてきちんと残していきます。これらのデータについては、とりまとめの上、効果的な情報発信を目指していきます。
【主な環境調査等の予定】
水質 全国の川・一斉調査 ６月
生物 魚類等
定期調査 ８月(夏祭り時)
外来生物 3〜11月 ウシガエルやアカミミガメ等外来生物の捕獲時
北山公園内の水路や池（随時）
土曜講座等（随時）
底生生物
定期調査 北川クリーンアップ時 ５月
土曜講座や北山いきものクラブ（随時）、全国水生生物調査
昆虫類
土曜講座・みどりの楽校等
チョウ類任意調査（春〜秋記録）
鳥類
土曜講座・みどりの楽校等
任意調査（原則毎月記録）
その他
植物、カエル類、アライグマなど（時期等未定）
河道内のゴミ
定期調査 毎月１回
５ 北山わんぱく夏まつりの開催と環境学習の支援を継続
北川や北山公園の自然環境の保全や再生のためには、主として次世代を担う地域の子どもたちを対象とした環境学習への取組みがとても重要です。
北山わんぱく夏まつりは、2016年から実施体制の大幅な見直し、委員会の早期の立上げを行いました。2019年も同様に実行委員会を早期に立ち上げサポーター体制等の充実に取り組みます。北山わんばく夏まつりのイベントとして実施されてきた「八国山虫取りハイク（市みどりの楽校主催）」については、昨年同様、定点観測型の観察の動機づけを中心とした企画内容で調整していく方向とします。
小学校の土曜講座への参画は重要な取り組みとして位置付け、内容をより充実させていきます。なお、引き続きサポーターの人的資源の不足を抱えており、参加してくれた父兄や若い世代を取り込んで、より多くの会員の参画が得られるよう働きかけていきます。また、新たに講師となってもらえる人の発掘を行っていく方向とします。さらに、小学1年から6年までの参加者が対象となっており、同時に解説することが難しくなっています。年齢層別に解説者を分けて実施することを検討します。
一昨年創設した北山いきものクラブの活動は今年も継続して実施します。また土曜子ども講座参加者や化成小学校への呼びかけを行う他、当日に胴長の貸与も行っていく方向とします。
６ 市役所や関係団体との連携を重視
北山公園や北川の環境保全、多摩湖緑地の維持管理等のために、引き続き市との連携を重視していきます。川端会議への参加にとどまらず、北山わんぱく夏まつり、北川クリーンアップ、外来種の防除などのイベントの機会を通じて連携を図っていきます。また、3月末を目途に「北山公園の外来種防除に関する協定書」の締結に向けて協議を進めます。
また、様々な課題の解決を目指し、引き続き西武・狭山丘陵パートナーズや八国山たいけんの里自然部会、トトロのふるさと基金、生態工房、東村山の原風景を守る会、空堀川に清流を取り戻す会、柳瀬川水系水環境連絡会、柳瀬川流域ネットワークなどとの連携を継続していきます。
７ 地域への情報発信力の強化
北山公園や北川流域の自然環境の保全について市民の理解を広く得ていくために、当会の活動や北川流域の自然のすばらしさや問題点についてのアピールを継続していきます。アピールにあたっては、より訴求力を高めた内容とし、調査結果を踏まえた提言活動の強化（外来種の防除、希少種の保全、ゴミ対策など）を目指します。
かっぱ通信については、引き続き年５回（２、４、６、１０、１２月）発行していきます。また、フェイスブック、ブログ、ホームページについてはそれぞれの特徴を生かし、それぞれの役割を明確にするなど内容充実に取り組んでいきます。また、北山公園内の「水と緑の掲示板」を活用し、北川や八国山、北山公園で季節ごとに見ることができる生き物や、外来生物関係の情報、イベント情報等の掲示について継続して取り組んでいきます。さらに、トウキョウダルマガエルを守ろう！キャンペーンの実施、ウシガエル捕獲大作戦の実施に加え、他団体主催の展示会や講演会などの機会があれば当会の活動状況をアピールしていきます。
また、かっぱ通信の記事「かっぱの楽校 生き物講座」が今年100回掲載を達成するのを記念し、新たな出版物などの企画を検討していきます。
８ 活動する人の層の底辺の拡大
北山公園や北川流域の自然環境の保全を行っていくためには、活動していく人の層の底辺の拡大、特に若い世代の活動層の拡大を図っていくことが重要です。そのために、北山わんぱく夏まつりや北山いきものクラブ、川そうじ（クリーンアップ）、外来生物の防除、水と緑の掲示板の編集、環境学習の支援などでボランティア募集を強化していきます。ボランティアの募集にあたっては、これまでとは異なるチャンネルで参加者を募る、ファミリー層が参加しやすいイベントづくり（とにかく楽しいイベントづくり、人と人との出会いの場の形成など）、他団体との連携などを目指していくこととします。また、様々な方々に参加していただけるようできるだけ多くのイベントを開催するとともに、ボランティアの募集情報を適切な時期に適切な方法で行っていくことや、積極的な声掛けなどにより間口の広い受入体制を整えていきます。